呻 ぎん(口へんに金)
足立らどみ


肉骨茶のにおいが満ちる千の夜、
私は小人の戴冠式に出席し続けている。

呻吟するのはオオカミで、
睨む娘たちにかぶせる帽子は無いようだ。

ローリエの調べが髙らかに鳴り響いたので、
ディナーを食べていた私は視線を向けた。

TV画面にはいつの間にか名古屋市長が現れて、
猫たちへの月桂冠の授与式が執り行われていた。

最後の最後にO知事が登場して宣言した。
「 I am 猫(mia)」

ミア ミア、ミアー ミア ミアー

猫語が解らない私には
何が起きているのか
詳細は理解できなかった


自由詩 呻 ぎん(口へんに金) Copyright 足立らどみ 2021-08-05 09:27:37
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