背中に
Giovanni

目 があった
背中 にあった
内臓 を俯瞰していた

視線 を反らそうとした
くきっ と体が曲がった
背骨 がばきばききしんだ
きしんだきしんだきしんだ

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気が付いてみると
ゲーミングチェアに横たわって
めったに見ない夢を見ていた

休みもなくて
疲れ果てていたのかしらん

夢の中の僕自身は
得体のしれない化け物だったのか
いとけない小動物だったのか
冷酷怜悧なアンドロイド人形だったのか
うらぶれた僕そのものだったのか
もう よく思い出せない

ああ もう どうでもいいや

ただ
妙に背中がぞわぞわして
ふとんから這い出して
炊飯ジャーのスイッチ入れた

くきっ と


自由詩 背中に Copyright Giovanni 2021-07-15 01:18:05
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