ナックルボール
道草次郎
とにかく
ナックルボールが投げたかった
そんな子供だった
ナックルボールというのは
縫い目がみえるほどに回転をおさえた球種のことで
不可思議な軌道を描き打者を翻弄する
意味もなく
無闇に
ナックルボールを投げたい
それだけだった
うん
それだけだった
自由詩
ナックルボール
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道草次郎
2021-06-24 05:21:33