季節にいる人
水宮うみ

雨上がりの紫陽花みたいに話しかけてくれる人だと思った



この手があったか!って言いながらカイロで手を温めたそんな冬



平成最後の夏にいまだ囚われたまま、彼は空を見ている



落ち葉を踏みしめる音のようだった。わたしの心を揺らした声だ



ここにない季節が記憶の中にある 感じるままに季節を歌う



短歌 季節にいる人 Copyright 水宮うみ 2021-06-06 19:03:55
notebook Home 戻る  過去 未来