橋向こうの播種
道草次郎

ねえ
ねえ
ところで
エピクロスの残存する幾らかの断片を
読むことぐらいしか
もう
したくはない

(やけになまっちょろい物言いダナ)

小洒落た珈琲屋でひとり
超閲覧注意画像を見まくる俺は
おさなく
かつきよらのものを
さくじつに於いて
いだいたのだ

でも
なんにも感じず
また
笑けてもこず

(あぁ、もかぶれんどなぞよせば良かったのに)

ポプラが空に
夢精するのをぼんやりと
ひとり
ながめていた
とさ

(ひどいったらない、でもご愛嬌か)

ナム
ナム
橋向こうに
種のとぶ


自由詩 橋向こうの播種 Copyright 道草次郎 2021-05-27 22:17:21
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