もうバスが来るころだろう
帆場蔵人

慄け優しい昼の日差しに
女の帽子の湾曲の叫びを
手を差し延べるのは誰だ

静かに発酵していく発泡と発疹
すべては突き刺さったアイスピック
それはそうだとしてなんでもない

バスが曲がってくる頃合いだ
どこへ? どこかへ? どうして?
クリームソーダのアイスは溶けた

バスタブのなかでほんとに完全に
死んでいるんだ、信じて欲しい
もう俺は何処にもいけやしないのだ


自由詩 もうバスが来るころだろう Copyright 帆場蔵人 2021-04-24 14:47:53縦
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