メロンのあみあみのやみやみ
末下りょう


うすきいろとかうすむらさきいろの点滴がたぷたぷとぼくの血液を薄めて

風変わりなガラスに映る壊れた野菜とか果物にしてくれる

お見舞いのメロンのあみあみのやみやみの隙間から

週末の夜を覗いたら

あまい月あかりが浅はかな脳みその皺に差し込んで

ビニールハウスのような

やさしい温もりをくれた



仕切りのための白いカーテンが揺れると

白い森をかき分けて

収穫のためにきみがあらわれる

そんな気さえする

週末の夜


自由詩 メロンのあみあみのやみやみ Copyright 末下りょう 2021-04-04 13:54:41
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