三月三十一日
入間しゅか

汚い言葉を
吐き出したくなるような
きれいばっかりの季節で
日に日に痩せていく
終わりという言葉に
最後の朝日がさした
なんでもない日が
積み重なって
今日を見せつける

倦怠が渦巻いているんだね

見慣れた景色が
大袈裟に着飾って
花なんか咲かせてる

ぼくがいくら
かしこまっても
時間は地続きで
明日の話をしたがった

明日になったところで
いつも通り
朝は眠くて
退屈な午後がまってて
夜更かしをする
明後日も明明後日も弥の明後日も

だからってわけじゃないけど
旅立ちだとか
お別れだとか
そんなありふれた言葉だけでは
どうにも足りないし
嘘くさくなるから
ちっぽけな今日を
できるだけ
遠くへ投げたい


自由詩 三月三十一日 Copyright 入間しゅか 2021-03-31 08:02:25
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