願い
ひだかたけし

海はいっそう青くなり

白い皮膚を浮き立たせる

歌う女の眼差しが

いつしか濡れてどよめいて

開ける銀河の流れ出す

此岸と彼岸の境界で

眩暈しながら佇立する

手繋ぎ只居たかった
手繋ぎ只見たかった

願う女の眼差しに

海はすっかり凪いでいる








自由詩 願い Copyright ひだかたけし 2021-02-21 20:01:27縦
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