在るものの開け
ひだかたけし

今宵、
白い部屋に
在るもの在るもの
自らの輪郭を鮮明にして浮き立ち
回流する澄み切った夜の空気に
すっかり馴染んで留まっている
横たわっている私もまた寛ぎ
在るものたちと繋がり合う、
揺るぎない今の内に在る

時の進行は止めようもなく
しかも不断に
時の開けは到来する
時の減速と不在化、時の垂直な切断
その時私たちは永遠を垣間見る
途方に暮れた名無し人として











自由詩 在るものの開け Copyright ひだかたけし 2021-02-12 18:23:37縦
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