から ガラ
ひだかたけし

から だった
前進しようと思えば未だできたが
から だった

寝ても覚めても
あんまりカラカラと鳴るばかりで
もう嫌気がさしちまった

(なのに夢の空はまた
淡い淡い紅に染まり
何故だか雨上がりの虹までかかり
こんなに寛いで息して居るのは久しぶりだ)

進めば進むほど
から になる
足掻けば足掻くほど
カラカラと鳴る
それでもな?
懐かしい憧れが
思い出の予感が
響く光の余韻が
この壊れかけの
かけがえのない供物に
未知未来から到来する限り
ガラガラと濁音で空元気
前のめりで進めとな








自由詩 から ガラ Copyright ひだかたけし 2021-02-10 19:33:48
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