ふるえるということ
新染因循



ゆらゆらと ゆれているのは
あの水平線の曲率だ
タイドプールのうたかただ
存在のあいまあいまのいきつぎと
あるべきように ふるえている
水面で浮かんだ小魚のひれや
銀鱗に細められたウミネコの瞳が
白んだ朝日のなかにあおく
わたしはまっている
輝きのなか 黒い窓ふちが
影のひとつになるのを



自由詩 ふるえるということ Copyright 新染因循 2021-02-02 16:31:41縦
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