美しい景色
こたきひろし

美しい川に美しい水が流れていた
美しい川岸には美しい花が咲いてる
美しい村を美しい山並みが囲み
美しい家々には美しい人々が棲んでいるに違いなかった

景色の全てが美しいと
何だか辛くなった 胸が強く締め付けられて息苦しく思えてならなかった

美しくないものが
汚いものが見たくなった

景色の中に美しくないものがないと
真実は何が美しくて何が醜いかを比較する基準が解らなくなってしまった

人は可哀相な生き物なんだよ
人は可哀相な生き物なんだ

右脳と左脳のせめぎ合いの中で

人は可哀相な生き物になってしまうんだ


短歌 美しい景色 Copyright こたきひろし 2020-12-07 06:46:40
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