空飛ぶ円盤が現れて
こたきひろし

漂い
彷徨い
移ろう
ヒトの想い

切り裂かれ
引き裂かれ
付けられた傷の痛みは
容易には癒えない

明日の方角がわからない

ヒトが通るべきは
人の道

なのに
ケモノが歩く道も
ヒトが踏みつけて歩くのはなぜだ

昨日に帰りたくなって
つい
今日を見失うは愚か

この世の終わりも
我が身の終わりも
結局は
一緒じゃないか

東の夜空に
夜空ノ果てに
空飛ぶ円盤の群れが無数に現れて

人間のサンプルを採取している事を
誰一人気づいてない

それが
ヒトに与えられている
死のカタチなんだと
誰も気づいてない



自由詩 空飛ぶ円盤が現れて Copyright こたきひろし 2020-11-05 01:25:20
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