晩秋
Giovanni

光一つない
山の中で
炭をおこした

闇夜をほのやかに
照らす燠を見ていると
忘れたものが
思い出されたものが
くるくると
火花のように
散っていった

刹那!
火が燃え上がる
燠火の暇から
白々と叫びを上げる
熱の宴が
輪舞と剣舞が
凍てつく雨の空を
神々しく照らす










自由詩 晩秋 Copyright Giovanni 2020-11-03 20:47:29
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