偉い人とそうでない人
花形新次

他人の痛みを
自分のことのように
感じられる人は
きっといつの日か
銅像が建つだろう

私は幼い頃から
自分のことを
他人の痛みが分からない
とても冷たい人間ではないかと
思っていた

特に子供の頃は
ひどく悩んだものだ

年を取るにつれて
他人の痛みが分かるように
振る舞えるのが
すなわち
大人になることだと気付き
今まで悩んでいたことが
とてもバカらしいと
思うようになった

それでも私には
本当に立派な人は
自我を感じさせない人だ
という考えが根強くある

その観点からいうと
自称詩人は真逆にあるので
立派とは程遠い奴等で
しかも、容易く他人に
共感するような振りをする
とても醜い奴等だと思う










自由詩 偉い人とそうでない人 Copyright 花形新次 2020-10-06 21:08:25
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