アニュリタ

九頭龍を鎮めし社へ迷い込む

ヒメシャラの林を抜けて砂浜に居り

少年の陰茎に似た虫降(ふ)りぬ

紅き鳥井をじっと見る砂

夕日さす湖畔の道は鮮やかに

馬酔木(あせび)ありヒメシャラに似て赤くたつ

白龍は由来不明に祀られり

弁天の社をみつけ吐息つく

水際の大木は見し生贄の子

禁制の秘祭神事の痕跡を識る

はるかなるものを見たくて木星を見る


俳句Copyright アニュリタ 2020-10-02 20:47:24
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