無限遠点
ひだかたけし

のどかな秋の夕べ
遥かな思い出が
ふっと蘇っては
消えていく

橙に染まるリノリウムに
重なり踊る影と影
小刻みに震えながら
一条の線となって
消滅する

遠い 遠い
何もかも遠い








自由詩 無限遠点 Copyright ひだかたけし 2020-09-19 19:48:20
notebook Home 戻る