本当の夢の光り
mizunomadoka


彼らはボイジャーの言葉で神と名乗った
次々と人工衛星が落ちていく
そして太陽が消えた

ホテルだったと思う
ベッドの上で
「きみの夢はなに?」
と彼女が言った

僕は
「アカネと結婚してずっと一緒にいたい」
と答えた
困った顔をされたんだと思う

しまった。大きなことを望みすぎた。
嫌われたらどうしよう。言わない方がよかった

だから
「星が好きだから、星を作る人になりたい」
と言い重ねた

「それいいね」
と彼女は笑った

数年後、僕は
この星の半分をシールドで覆う計画の
観測部門にいた

巨大なエネルギー波が近づいていた
高軌道ネットの間を貨物シャトルが過ぎていく

完成すればこのバリアの光も
いつかの誰かの星になるかもしれない







自由詩 本当の夢の光り Copyright mizunomadoka 2020-09-19 11:09:38
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