Rebuild
1486 106

一週間前から降り続いた雨のせいで
河沿いの家屋は今にも流されてしまいそう
避難したホテルの1階から不安そうに眺めていた
叩き付ける雨がガラスまで壊してしまいそうだった

晴れ上がった翌日の昼下がり
モノレールで妻と買い物に出掛けた
向かい合わせに座った見覚えのある顔
ぎらついた笑顔の飲料メーカーの営業さん

断れるような理由など持ち合わせておらず
そのままギフトの買い出しにつき合わされた
床に落ちたオリーブオイルの瓶の泥を払った時の
軽蔑するような妻の顔が頭から離れない


自由詩 Rebuild Copyright 1486 106 2020-08-31 22:24:50
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