ねむれてもいない、まえのみち
わかるまい、まもるべきものの
つめのさきにある、ふゆのとじこめ
のどにしがみつく、うばったせんろのさき
ながれたものは くものかたちにも
につかせることが、できなかった


なんとかいきてこれたきみの
なんとかいきていけるという、くちぶえの
おんかいは、むざいのうえに
おきざりにしている


なんにも、とりもどすなよ
すべては
りゆうなしにきえるようにできているからだ


つよいままでいられるか、あおさは
ななめにふりそそいでも、おもいきりの
きおくのしゅんかんをふりつける
こがすようなしゃりんのまるみが
とうめいにもそめられない きみのこどくを
まえのみちに、なじりつけるだろう
それでも、そのみちをふんでいけ
ふゆのせいじゃくをそらし、わすれかけの
むりょくをずじょうのよるで、ききかえせ

かんぜんないちにちとは、しょうきをたもつ
ぎせいのない、めいえんのぶたいにある


まだわかるまい、まもるべきものの
つめのさきにある、はるのとじこめ


それだけで
いちにちはよるになる
いちにちはあさになる


ねむりつけぬ、まえのみち
きみのこどくを むだにしないでくれ