イソジン 第2章
花形新次

イソジンがない
世界を想像してごらん

喉がイガイガしても
頼れるものがない

自分で
塩水を作って
うがいしなければならないんだよ

イソジンを
買い占めている人を
想像してみて

マンションの一室が
イソジンで一杯になって
身動き取れない姿を

塩水で代用されたら
一生うがいし続けても
余るぐらいの量

結構な冒険だと
思うんだ

きみは
僕を夢精
もとい夢想家だと
言うかも知れない

でも
ポピドンヨードって
響きとしては
可愛らしいとも思うんだよ

これからは
みんなが
ぽぴどん、って
ひらがなで呼ぶことにしよう

そうすれば
きっと世界は
イソジンで
満たされる





自由詩 イソジン 第2章 Copyright 花形新次 2020-08-09 19:58:33
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