ある夏の光景
ひだかたけし
真夏の空、玄関口
立ち尽くす我
草木の揺れ、
うねる大気、
光の庭
あゝ世界は無関心に
私という存在には
全く無関心に
広がり在った、圧倒的に
その時私は気付いたのだ
異郷のようなこの光景こそ
世界という真実なのだと
四十五億年の素顔なのだと
真夏の空、玄関口
立ち尽くす我
草木の揺れ、
うねる大気、
光の庭
自己耽溺を剥ぎ取られ
剥き出された実相が
差し迫って来る、夏の朝
自由詩
ある夏の光景
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ひだかたけし
2020-08-09 19:21:07
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