夜が更けていく
Lucy

浅い眠りがぷつぷつ切れて
各駅停車の鈍行便
どこまでも続く雨音
霧のかなたで零れる警笛
深く
時間の底を潜っていく
ナイフのように黒光るレール
見覚えのある景色を切り割き
鈍く軋む

岬のはずれで
離陸するまで


自由詩 夜が更けていく Copyright Lucy 2020-07-10 22:02:59
notebook Home 戻る  過去 未来