泣かない誓い
秋葉竹



かすかな不安に怯えていたの


まどろみのあさ
白いレースのカーテンは揺れ

陽はあたたかくこの部屋へ
安らぎを落としていたわ

綺麗な花よりも綺麗な花瓶がテーブルに置いてあり

そのうち枯れてしまう花びらが落ちるのが怖いので

わけもなく立ち上がり小さく口を開けて
花びらを口にしながら
人生の誤りを認めている
からもう責めないで
くださいね


かすかな不安に怯えていたの


また避けられない逃げ腰がいつわたしを襲うのか

わからないままだと生きてゆけない苦しみを
だれからも理解されないことだけは
ずっと昔から知っていたし今も知っているわ

そして新しい光をみたときに
避けられない苦々しい嫉妬が
いつまでわたしをみないふりをしてくれるのか

それが枯れ落ちてしまうまでに知りたいことの
最後の希望のようだから

それまでは
泣かないで
笑っているんだと誓うわ







自由詩 泣かない誓い Copyright 秋葉竹 2020-07-01 05:06:36
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