予兆(改訂)
ひだかたけし

肉身の疼く
夜陰の沈黙に

心は乱れ不安に駆られ
詩と死と戯れる余裕すらなく

焼酎を二杯、三杯と

焼け付く視野に
蜘蛛の巣張り

払いのけても払いのけても
辺り一面の糸は切れず

絡む、絡み付く

漆黒の闇が
襞を折り重ね蠢きだす

迫り来る白壁迫り来る

三歳からの悪夢の予兆
恐怖に貫かれ眠薬握り締め

己の業の深さに改めて
疼く肉身の、因を知る

[因の因は未だ知らず]

















自由詩 予兆(改訂) Copyright ひだかたけし 2020-06-25 20:33:35縦
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