夕立
ミナト 螢

ラミネート加工の空に穴が開く
まるですぐ上からパチンコ玉が
落ちた来たように泣いている
雷鳴が仲間を呼ぶ声に
嫉妬したりしてどうかしてる
この雨は頭を冷やすために
一秒毎に強くなって来る
脇の下が伸びそうで
急に恥ずかしくなった
心臓に刺さればもっと優しく
笑わせてくれたかも知れないのに
夏はもう涼しい風の中で
次の場所へと進もうとしていた
誰も迎えには来てくれない
それでも見つけてしまうよ
水浴びをしたひまわりが
くしゃみをしそうで
やっぱり少し距離を置いた


自由詩 夕立 Copyright ミナト 螢 2020-06-25 20:03:36
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