距離とマスクの時代
ハァモニィベル

世界中に生まれ、世界中に生きたという

か弱い幸せが、

いつも、その時は抱えきれない。


選んだ筈の 幸せに

飛び込んだ 神聖なカップルの

か弱いまぼろしみたいに


世界中に生まれ、世界中に今も生きる

抱えきれない痛み


レモンを頬張る
金魚のように
皆んなが口をうごかして

水槽の中を
生きてみたら

たくさんのすべてが
歪んでた

熱のある額は

まだ死んでない理由だと思いたい

世界はもっともっとトロピカルな

息継ぎの苦しい、濃厚接触に鞭打たれた街





































自由詩 距離とマスクの時代 Copyright ハァモニィベル 2020-06-15 18:04:13
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