三千世界に、春陽かがやけ
秋葉竹



あたたかなあなたのひざを枕にしシャイな笑顔と目があうプリズム


はいっ!という返事が真っ直ぐだったので顔を二度見た。初恋でした。


こらえてる、腰も砕けて座り込むほどの失恋でもジョジョ立ちで


悲しみが煮崩れているポークカレー、君の涙は辛さのせいだね


猫と犬いっしょに寝ているこの部屋の王たるわたしが独りで寝ている


鶯も鳴けよやさしい風も吹け三千世界に春陽かがやけ


起きてみてもいるわけがない残り香を忘れるためにスマホに逃げ込む


雨よ降れ、ゲロをドブへと流し去り失くした恋をついでに弔え


まっすぐな正義をつらぬくべき朝につらぬけなかった勇気がほしい


君がいて、いいというからその横で強いお酒を飲んで眠った



わきめなど振らずに走って来た夢の肝心かなめで諦めたバカ





短歌 三千世界に、春陽かがやけ Copyright 秋葉竹 2020-06-06 13:15:21
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