浴槽「くるしまぎれの青」
アラガイs


水色の浴槽に桜の薫りを浮かべて、

、出かけなければならないがべつに焦ることもない

漏だからコロナだからと理由ならいくらでもつくる

磨り硝子の扉には白い染みが瀧に流れ、

、まるで頑固な乳白色をした絵具のようだ

湯けむりに蛍光の灯りも鈍く

みつめていると磨り硝子は薄紫の宝石に変わる

   「したたり落ちる乳白色の瀧にまぎれ」

反射する     えぐられた火口の心地よさに   
                    迷い込む

美意識とは 染みついた水垢の狭窄よ

立ち上がれば冷めて
           また青にかたまる。















尚別名のお題は即興ゴルゴンダ。るるりらさんのタイトルから勝手に拝借いたしました。















































自由詩 浴槽「くるしまぎれの青」 Copyright アラガイs 2020-06-05 23:42:48
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