一つの生を、一つの詩を
ひだかたけし
一つの生をたずさえて
一つの死をたずさえて
赤ん坊から老人マデ
寄り道しながら
僕は行く
)今は何もせずぼうとして
)うねる夏の光を夢見ながら
)美しく深まっていく世界を信じ
一つの生をたずさえて
一つの死をたずさえて
赤ん坊から老人マデ
寄り道しながら
僕は行く
(あゝまた風が吹いている
灰白色の空の彼方から
次から次に吹いて来る
あの大きな風、透明な風に
私は生かされていくのだろう
私は奪われていくのだろう
私は晒されていくのだろう)
一つの生をたずさえて
一つの詩をたずさえて
自由詩
一つの生を、一つの詩を
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ひだかたけし
2020-06-05 12:50:23縦