村のオキテ
紀ノ川つかさ

とある場所に
アベイガイダレデモイイ村
という村がありました
この国の悪の支配者
アベを罵って楽しく暮らす村でした

ある村人が
他の村の人から
アベ以外誰がいいのか言えないの?
とバカにされたので
思い切って村人達に言いました

これからはイシバガイイ村にしよう

すると別の村人が
あいつはカクブソウするから絶対ダメだ
と言い始め
村の中に争いが起こりました

これからはエダノガイイ村にしよう

しかしまた別の村人が
あいつはキョウトで裏切ったから許せねえ
と言い始め
村の中に争いが起こりました

これからはシイガイイ村にしよう

するとまた別の村人が
あいつはハンニチだから論外だ
と言い始め
村の中に争いが起こりました

これからはヤマモトタロウガイイ村にしよう

またまた別の村人が
あいつは口だけのゲイニンだから嫌だ
と言い始め
村の中に争いが起こりました

結局誰かの名前を挙げると
村の中に争いが起こるのです
だから誰が言うともなく
村のオキテができました

決して具体的に
誰かの名前を出さぬこと

何か出すなら不正をしない人とか
日本語が通じる人とか
抽象的で皆が納得の範囲にすること

俺様とか芸能人とかカワイイ犬とか
具体的でもネタとして
笑えるなら問題なし

このオキテをきちんと守ったために
村人達は争わず
いつまでも仲良く暮らしましたとさ

ただし
いつまでも支配者はアベでしたが


自由詩 村のオキテ Copyright 紀ノ川つかさ 2020-05-24 23:51:56縦
notebook Home 戻る  過去 未来