サイダーストーム
鳴神夭花

どうしようもないことばっかりで
全部放り投げて酒飲んでパチンコがしたくて
煙を吸って吐いて
馬鹿みたいに笑って
かえるが鳴いていたよ
きっと一生懸命膨らましてるんだろうな
あれを針でつついたら
風船みたいに消えてしまうのか
君のはらもそうなんだろうか
君のことがにくいよ
たぶんきっとそうだったんだよ
ずっと言えなかったけど
もうさよならだから言っちゃおうか
屋上でラムネを蹴り飛ばすみたいなこと
出来ないまま大人になった
ネオンの灯りには今だって
札束が詰まってるって信じ込んでいるんだから

ねえ

脳みそ詰まってんの
詰まってるよ
かすかすのスポンジみたいに
消えていくよ

ねえ

メトロには乗れなかったよ


自由詩 サイダーストーム Copyright 鳴神夭花 2020-05-11 16:51:03縦
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