春の風
秋葉竹


星、滲む
つまり空には愛があり
あたたかい風、吹いてしあわせ



爪を切る
切って尖らせその頰を
血の滲むまで愛してみたい



夢をみた
天使のような顔をして
わたしを孤独と指さすあなたの



恋をした
忘れられない高三の
人にはいえない禁断のやつ



まよなかに
メロンソーダを飲んでみた
甘すぎ注意と一応いっとく




凍らせない
グラスにそそぐ白妙の
酒のするどい冷たさ辛さを



春の風。
脳をたちまちふにゃふにゃに
して恋だけが至上と刷り込む




あおあおと
いまだ蕾の白い花、
咲くまえが、ホラ、硬いから、好きッ





短歌 春の風 Copyright 秋葉竹 2020-05-05 07:25:37
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