たそがれの神なき時代でも
秋葉竹

 
神なき時代、
しかしもう嫌だって云わない
人は明るい明日へ向かって
向かって、行くものだ

私なんかいらない、
痛む内臓が嘘をつくよ?
忘れたころに昔に戻り、
言葉がまだ生きていたすがたを
ちゃんと調べようか?

吐き気のする怖さ、
暑く、汗まみれの神なき夏の訪れを
空をまう
花びらのおちる
流れないドブ川で知るのなら、

その声で、
その言葉で、
夢を追う動物が、
地上を走りきるとも聴く
なんとしても
走りきらなければ、ならない、とも、

たそがれの
神なき時代でも、
しかし二度と昔が懐かしいとは、云わない
人は震える喜びの待つ、
未来へ向かって
前をみて、
前をみて、走って行くもの、
なのだから。







自由詩 たそがれの神なき時代でも Copyright 秋葉竹 2020-05-01 03:42:19
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