才能
ぺぺ
僕には才能がないようだ
趣味が高じてもどこかで壁にぶつかる
苦しい
とても苦しい
ふと周りの人を見てみると
壁を軽々と乗り超えているみたいだ
自分だけが取り残されたようだ
苦しい
とても苦しい
才能が無くて苦しいのに
孤独にまで苛まれるのか
あぁ置いていかないでおくれよ
ただそう思うばかりだ
孤独に身を包まれていた僕に
1つの囁き声が突然聞こえてきた
「最後になっても良いんだ」
その言葉はまるで木霊のように僕の耳に残して消えた
聞き心地が良いなぁ……
その温かな声調は僕の孤独を払い去った
そうか そうなのか
僕は僕だけの道を歩めば良いのか
そうだよね?それでいいんだよね?
それが正解ならば
僕はまた壁に向かって再び歩き出すよ
今度は自分のペースで
ありがとう先刻の声よ
僕はあなたのおかげで
1つ見つけたことがあるんだ
僕には"立ち直りの早さ”の才能があるようだ