忘れ者
トビラ

切り捨てた
切り捨てただけ
高くなった
高くなっただけ
赤くなった

爪に赤みがさした

待ちきれなくて
街を切った
花を植えたくて
切り拓いた
花やいだ
やりきれなくて
嫌だ
嫌になるほど
笑った
笑うほど
渇いた
乾くほど
明けた
開けるほど
啓いた

門は閉じる

望まれるから
自由を
求めないから
止まる

溜まる

流れる人に満ちる


自由詩 忘れ者 Copyright トビラ 2020-04-27 06:11:43
notebook Home 戻る  過去 未来