薬缶―怒り
凍湖(とおこ)

チリチリと薬缶が燃える
怒りで燃える
グラグラと蒸気が噴きあがる
焼けた石を何度も何度も投げつけられてベコベコに凹んでる
舌の根に酸っぱくて苦い味がいつもしてる
行き場のないやりきれなさ
ああ、蒸気が透明になる前にはやく熱湯を投げ込まなきゃ
白亜の宮殿のような議事堂で威張り腐った老人どもに


自由詩 薬缶―怒り Copyright 凍湖(とおこ) 2020-04-21 01:42:53
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