明と暗
こたきひろし

公平と平等
当然ある筈のものがなかった

肝心な人の命を計る物差しにさえ
公平と平等に目盛りが刻まれていなかったと
思い知らされた

それぞれの人には
それぞれの値札がついていて

値札に書かれた数字相応の
扱いを受ける

それでも平時には
目立つ事なく陰に隠れていたから

公平と平等に無意識にいられた

だけど
突然降ってわいたこの非常事態に

あからさまにあらわれた
不公平と不平等

あからさまにあらわれた
不公平と不平等

怒りと悲しみに
涙が込み上げる


自由詩 明と暗 Copyright こたきひろし 2020-04-20 05:44:58
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