砂時計壊して神様
日々野いずる

砂をかき集めて砂時計作ろう
約束壊してガラスの瓶に
詰まった砂を庭に撒く馬鹿か
神話が消えてく烏が落ちる

神様のものから抜けた人よ
浮かび上がる羽化する前の
陽炎目にして干からびていく
抱きつく人も失って知る

みんな精一杯のように
星が増える

白けたツラして星砂あつめ
土産物として部屋に置いてる
約束、取り置き頼むの馬鹿だ

同じには光らない
こたえられない
睫毛が震える命が生きてる
指差した方が早い
指差されるよりも

背中に貼った貼り紙剥がし
グシャグシャ丸めて月に投げれば
痛みがあふれて鼻水拭いた
下界に堕ちた夢のかけらを
失望から色を塗る

よろけた緑色の鍵が金色で睫毛が青く爪が赤
殺意のまま歌ってさよなら


自由詩 砂時計壊して神様 Copyright 日々野いずる 2020-04-03 20:03:27
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