まっしろなせかい
秋葉竹



背中の影が
みえないかなしみを染み込ませて
笑ったら
朝になった

そんな
ちいさな窓からは
めにはみえない明るさが
すんなりと射し込んで
失った色を思い出させた

どんな不思議も信じた色だった

お日さまは3分かん
がまんして生きてゆく弥生の
そらをとぶ
かなしみにのみこまれないために

いっそ
地を這う眩しいものに
なりたかった

そんな窓からは
時間の流れが
うっすらと笑いながら
空気が流れるように
まっしろになった

そんな
まっしろな
せかいになった





自由詩 まっしろなせかい Copyright 秋葉竹 2020-03-23 22:43:58
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