依存
両性具有

気丈にふるまう僕を
むせび泣く僕を
知らないでいる君へ

癒えることのない傷を
負わせてやりたい
疼き、絶えず血を零し続け
夜には眠りを忘れ
空想の中で僕を
繰り返し繰り返し
殺してしまうような
そんな傷を負わせてやりたい
恐ろしい姿になれ
小さな小さな傷で
君を忘れられなくなった僕が
そうなったように
今度は君が
仮面を剥ぎ棄て
おぞましい呪いの叫び声を
夜の世界に放つ番だ
その声を聞いて
僕は深い眠りに浸る
だから
傷を負わせてやりたい
苦しませてやりたい
僕のことを
忘れられなくなるように
殺したくなるくらいに
抉りぬいてやりたい
僕の手で
僕の声で

気丈にふるまおうとする君に
僕は激昂し
傷に耐え切れず咽び泣く君に
僕は後悔する








自由詩 依存 Copyright 両性具有 2020-03-23 00:05:16
notebook Home 戻る