起源の色を操ることもできる。
うわの空。




風、が
向こうの山から降りてきて
体を抜けて
そしてまたあっちに流れてく

風の粒、のなかに
きっかけは無かった

駅も、バス停もない
親だけが、年を取ってる気がしていた



子供部屋で
新譜を聴くんだよ

天井の電気から
下がった紐を引くんだよ



生きてる間に
山の形が変わるなんてこともない
そして血の薄くなったわたしを
先祖がみるのと同じように
血の薄くなった子孫をみるんだろう


墓にカーネーション
ふふふ、と
手を合わせてみる


遠くの山の雪が
渦巻いてるようにみえた





自由詩 起源の色を操ることもできる。 Copyright うわの空。 2020-03-20 22:28:47
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