何時
為平 澪

死んだ父が
殺された、という
名札をつけて立っている

その横をコンビニ袋に
かつ丼を入れた男が
実存の靴を鳴らして歩く

蛍光灯の下で
頭だけ照らされた女が
命について考えると
部屋には沈黙が訛り
御霊だけが浮遊する

今とは一体、
何時のことだ



自由詩 何時 Copyright 為平 澪 2020-03-20 22:08:20縦
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