水を産む
はるな


わたしたちは 忘れてしまった
どんな手も
水を産むことはできない

湛えた夢が 溢れながら
事象を繋いでいく それが
現実でないことに
どれほどの意味があるだろう

裏返り 反転し 泳いでいく
魚たちを目の端に
わたしたちは
何度でも忘れてしまう
どんな手も
水を待ちわびている



自由詩 水を産む Copyright はるな 2020-03-03 16:46:15
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