スノードロップ
丘白月



六花の数だけ
雨粒の数ほど
根から染み渡る
尊い魂がある

今はただ白く光る
花の中にいるように
祈りの目を閉じて
涙で瞼を洗う

時は川の様に過ぎて
追いつけない魂が
岸から見送っている
走ろうか船を出そうか

スノードロップが
お地蔵様のように
いくつも並んで
魂を見送った


自由詩 スノードロップ Copyright 丘白月 2020-02-26 21:17:42
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