想像の地
藤鈴呼



眼を凝らして見詰める
根なし草だと嘆く貴女

ゆーとぴあ・りりぃ
恋する乙女
類い稀生る切っ先を
振り回す戦士

鬼百合の馨しさと
鬼嫁の愛妻化を目指し
家を目指した

Are You トピアリー?

壁際に咲く花びらを そっと摘んだのは
風に飛ばされる運命だと 知っていたから

何が詩か などと 考えながら紡ぐ
くそくらえ
叫ぶ手前で緑の糞を垂れ流すパンダの色は
真っ白か黒

シマウマの縞模様の理由を知っているかい
さっきのテレビでやっていたろう
虫に刺されぬ為なのだとさ
くそくらえ
フンコロガシのように 丸まって冬を迎える
準備は整った

ユートピアリィ 何を目指す?

歩く先に見えて来た
北の大地に溜まり行く濁り水
大沼 小沼 小熊の置物 気掛かりな木

さわさわと触れる 生温い風の正体が
今 解った
招待されていたんだ 脳味噌の隙間に巣食っていた
アレだ

朽ち果てもせず
嫉みもせず
苦を呑み込みて
螺鈿細工を織り込んだ貝を割る
笑みを称えて

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自由詩 想像の地 Copyright 藤鈴呼 2020-02-23 15:10:52
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