きっと憶測
卯月とわ子

机を挟んであなたと二人
向かい合ってからどれくらいの時間が経ったでしょう?
お互いに言葉を紡ぐことは無く
視線が交わることも無い
いつから二人はこうなってしまったのでしょう?
時計を見つめる瞳に問いかけても
あなたから返事はない

紅茶は冷めてしまいました
お茶菓子はどこかの猫が持っていきました
ただ二人
机を挟んで何をしているのでしょう?

わたしがあなたに望んだことと
あなたがわたしに望んだことと

どちらも叶えられず
あなたは失望したのでしょうか?
わたしは少しだけガッカリしました
けれどもそれはほんの少しだけ
それよりも大きいのは
あなたへの純粋な想いでした
あなたはどうだったのでしょう?
もう
わたしに言葉をかけてくれることも
微笑んでくれることも
無いのでしょうね、きっと

きっと。


自由詩 きっと憶測 Copyright 卯月とわ子 2020-02-12 12:58:42
notebook Home 戻る  過去 未来