ボールの心
服部 剛

悠々と 悠々と
川面に浮かぶ
ひとつのボールが流れてくる

何も惑わず わずらわず
橋を潜り 
今日から明日の方角へ流れゆく

あのように
川の流れのなかを
ゆきたいなぁ

ちょっと風が吹くと
ふらり、ぐらり 
覚束ない歩行の僕だけど
願わくば 

悠々と 悠々と
この世の大きな 空の下
時の流れにゆだねゆく
あのボール

いつも浮かんでいるように
僕の心の只中ただなかに  






自由詩 ボールの心 Copyright 服部 剛 2020-02-07 17:35:18
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