真夜中少年団(習作)
虹村 凌

走って行くぜ!走って行くぜ!
真夜中少年団!!
飛んで行くぜ!飛んで行くぜ!
真夜中少年団!!


俺達は思った以上に繊細で
打たれ強くなんかなかったんだ
それでもフラフラの足で
毎日立ち上がっては打ち込まれる


打って行くぜ!打っていくぜ!
真夜中少年団!
蹴って行くぜ!蹴って行くぜ!
真夜中少年団!


俺達は思った以上に目が良くて
見えなくていいモノまで見えちまう
なのに見たいモノが見えなくて
ついつい夜中まで探しに出ちまう
手がかりになるのは朧月だけで
商店街も裏通りも
静かに寝息を立てているんだ

俺達は何かを許して欲しいんじゃない
だから夜回り先生なんて要らないよ
僕達は何かを壊したいんじゃない
だから釘バットなんて要らないよ
汗をかいて 息を弾ませて生きるのも
悪くない
悪くないよ
それでも僕達は
大人が隠したがる真夜中を
見てみたかったんだ

叫ぼうぜ!叫ぼうぜ!
真夜中少年団!
踊ろうぜ!踊ろうぜ!
真夜中少年団!


煙草の煙について行った先の道は
大抵何時も間違いだらけで
その度にみんなして笑い転げて
泥まみれにたって家に帰ったんだ

夜の街は明るいのに冷たくて
夜の商店街は暗いのに暖かかった
誰もいない屋上で口笛響かせて
遠くを電車が走っていった








真夜中少年団
今夜も出掛けよう!
君も 一緒に来るかい?







自由詩 真夜中少年団(習作) Copyright 虹村 凌 2005-04-09 10:57:46縦
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「うにいくら丼」